The Collectorsが新宿JAMで開催されてたMarch of  ModsやMods Maydayに参加し始めたのは1986年の頃。

その後、俺たちはメジャーデビューしても東京Modsのイベントには参加していた。だってModsが大好きだったからね。

時は流れロックとパンクとビートがバックボーンだった80年代初頭の東京Modsシーンも、90年代になる手前でスカムーブメントで一色に染められて行く。

俺たちもメジャーデビュー4年目でレコード会社の風当たりが強くなり始め、スタッフ連中もMods bandの俺たちに首を傾げ始めた。

スローガンは「大きなライブハウスで大勢の動員」

俺たちは明治通りを挟んで新宿JAMの向かい側にあった日清パワーステーションにホームグランドを移した。

キャパ800人の新しいホームグランド。

後のない俺達は心の中で新宿JAMに。つまり東京Modsに手をふったんだよ。明治通りを横切らなきゃいけなかったんだ。

動員を稼ぎたくて無料で配布するソノシート用に「明治通りをよこぎって」を書き下ろしてレコーディングしたんだ。

レコーディングは幡ヶ谷のスタジオで真夜中の一番安い料金のレコーディングパックで終わらせた。16トラックのアナログレコーディングだ。スタジオに来たのはメンバーの4人とマネージャーの熊谷君だけだった。

予算が無くてマスターのマルチテープを買い取れなかった。だからこの曲のオリジナルレコーディングのマスターは次のバンドのレコーディングの為に消されてしまったんだよ。

買いたてのサンプリングキーボード、ローランド W-30が大活躍した。シンセストリングスもシンセブラスも全部ひとりで弾いたんだ。

人差し指でね。

遠い遠い昔の1990年の話だよ。オリジナルメンバーで最後にレコーディングスタジオに入ったのがこの曲だった。

今、考えるといろんなモノに手を振った曲になったよ。

あれから何年経つ?映画のエンドロールでこの曲が流れる度に胸が熱くなる。

26日も熱くなるね。きっと。

ずっとね。